痩せない体質を改善!生年月日から運勢を占いあなたの「人生の質も高める」羅針盤

■ 痩せ仙人ジイの秘伝書

58歳ズボラな甘党おやじの運動なしの完成形ダイエット

58歳ズボラな甘党おやじの運動なしの完成形ダイエット

はじめに|このおやじ、ついに本気を出した

甘いものを食べながら、運動もほとんどせず、それでも17kgやせました。

これは夢でも詐欺でもありません。58歳のズボラなおやじが、1年かけて本当にやったことです。

読んでくださっているあなたは、もしかしてこんな気持ちではないでしょうか。

「もう何度ダイエットに失敗したかわからない」
「甘いものだけはどうしてもやめられない」
「若い頃はもう少し簡単に痩せられたのに、最近は何をやっても体重が動かない」
「運動しようと思っても、膝が痛いし、仕事で疲れてるし、そもそも続かない」

どうでしょうか。一つでも当てはまったなら、この記事はあなたのために書きました。

おやじの履歴書(ダイエット失敗編)

少し自己紹介をさせてください。

私は58歳。長年、庭師として働いてきました。身長は163cm。この記事を書き始める少し前の体重は、69kgでした。現在は52kgです。

69kgと聞いてどう思われるでしょうか。「たいして太ってないじゃないか」と思った方もいるかもしれません。でも163cmの身体に69kgというのは、BMIで換算すると26を超えます。立派な「肥満予備軍」です。お腹はしっかり出ていましたし、健康診断のたびに「体重を減らしてください」と言われ続けていました。

20代の頃は52kgでした。それが30代に入って少しずつ増え、40代で60kgを超え、50代に入ってから65kgの壁を突き破り、気づいたら69kgになっていました。

ダイエットの試みは、数えるのも恥ずかしいくらい繰り返してきました。

■20代:ジムに通い始めました。

プールで泳いだり、マシンで筋トレをしたり、それなりに真剣に取り組みました。若かったこともあって体重は落ち、体型も少し引き締まりました。でも当時はダイエット目的というよりも「なんとなく健康のため」という気持ちで通っていて、30代に入って仕事が忙しくなるにつれ、いつの間にか足が遠のいてしまいました。

■30代~40代:ジョギングを続けていました。

ジムをやめた後は、朝や休日にジョギングをするようになりました。庭師の仕事は身体を動かしているようでいて、同じ動きの繰り返しが多く、有酸素運動としては物足りないと感じていたからです。週に2~3回、30分ほど走る習慣は10年以上続きました。体重が大きく増えなかったのは、このジョギングのおかげだったと思います。でも50代に入って膝に違和感が出始め、少しずつ走る頻度が減り、55歳ごろにはほとんど走らなくなっていました。走らなくなると、じわじわと体重が増えていきました。

■55歳ごろ:糖質制限に挑戦しました。

周囲でも流行っていたので試してみました。米もパンも麺もお菓子も全部禁止です。3日で挫折しました。理由は単純で、甘いものが食べたくて我慢できなかったからです。「自分には無理だ」とすっかり思い込んでしまいました。

こうして振り返ると、私のダイエット人生は失敗の歴史です。意志が弱い。続かない。すぐ諦める。

ずっとそう思っていました。自分の「だらしなさ」のせいだと。

でも今は違う考えを持っています。

あれは、方法が間違っていたのです。

なぜ今回はうまくいったのか

57歳のとき、ひょんなことから「ゆるい糖質制限」というやり方に出会いました。

厳密に糖質を計算するわけでも、甘いものを完全に断つわけでも、激しい運動をするわけでもありません。ただ、食べるものの「組み合わせ」と「順番」と「タイミング」を少し変える。それだけのことでした。

最初は半信半疑でした。こんな緩いやり方で本当に痩せるのか、と。これまであんなに頑張っても痩せなかったのに、こんな楽なことで痩せるわけがない、と。

でも、やってみました。

1ヶ月後、3kg落ちていました。

「ビギナーズラックかもしれない」

そう思いながらも続けました。3ヶ月後には7kg減。半年で12kg。1年後には17kgが落ちていました。現在の体重は52kg。20代のあの頃と同じ数字です。

体重だけではありません。健康診断の数値が軒並み改善しました。血圧が正常域に戻りました。中性脂肪が下がりました。朝起きたときの身体の重さが消えました。仕事中の疲れ方が明らかに変わりました。

そして何より、甘いものを食べるのをやめていません。

チョコレートは今も食べています。たまにケーキだって食べます。コーヒーには今も少し甘みをつけることがあります。完全に禁止したわけではないのです。なのに、痩せました。

この記事で伝えたいこと

私はダイエットの専門家でも医師でも栄養士でもありません。ただの58歳の庭師のおやじです。

でも、だからこそ伝えられることがあると思っています。

難しい理論は極力省きます。専門用語が出てきたら、すぐにわかりやすく言い換えます。根性論や精神論は一切なしです。「なんで続けられないんだ、意志が弱い」なんて言葉は、この記事には出てきません。

ここに書いてあることを全部やる必要はありません。

まず一つだけやってみてください。今日の夜ごはんから、一つだけ。

それで十分です。一つ変えれば、何かが変わり始めます。何かが変われば、次の一つに進めます。ダイエットというのは、そういうものだと今の私は思っています。

読み終わったとき、あなたの気持ちが「やってみよう」に変わっていたら、この記事を書いた甲斐があります。

では、始めましょう。

第1章|なぜ今まで痩せられなかったのか あなたのせいじゃない

突然ですが、一つ質問させてください。

あなたはこれまでのダイエットで、「自分の意志が弱いから続かなかった」と思ったことはありますか?

おそらく、ほとんどの方が「ある」と答えるのではないでしょうか。

私もそうでした。何度やっても続かない。何度やっても結果が出ない。その度に「自分はダメだ」「どうせ自分には無理だ」と思い込んでいました。

でも、ここではっきり申し上げます。

それは、あなたのせいではありません。

続かなかったのは意志が弱いからではなく、やり方が身体の仕組みに合っていなかったからです。特に50代・60代の身体には、20代・30代のときと同じ方法は通用しません。それどころか、頑張れば頑張るほど逆効果になることさえあるのです。

庭師という仕事は、傍から見ると「毎日身体を動かしていて羨ましい」と言われることがあります。確かに、剪定や植栽、土を掘り起こす作業など、身体を使う場面は多いです。

でも、それでも太りました。

「こんなに動いているのになぜ痩せないんだろう」と、長い間不思議でした。食事も特別に食べすぎているわけではない(と思っていました)。お酒もそれほど飲まない。それなのに、体重は少しずつ、でも確実に増え続けていました。

50代に入ってジョギングをやめたことも影響していたと思います。でも膝が痛い中で無理に走っても長続きしないことは、経験上わかっていました。「じゃあ何をすればいいんだ」という答えが、長い間見つかりませんでした。

同じような経験をされている方は、きっと多いのではないでしょうか。

真面目に取り組んだのに結果が出なかった。続けようとしたのに身体がついてこなかった。そういう経験を重ねるうちに「もう自分には無理だ」という気持ちになってしまう。それは意志の問題ではなく、正しい情報と正しい方法に出会えていなかっただけなのです。

では、なぜ50代・60代は痩せにくいのでしょうか。

難しい話は極力省きますが、大きく三つの理由があります。順番に見ていきましょう。

理由その一:基礎代謝が下がっている

基礎代謝とは、何もしなくても生きているだけで消費されるエネルギーのことです。呼吸をしたり、心臓を動かしたり、体温を維持したりするために、身体は24時間エネルギーを使い続けています。

この基礎代謝は、年齢とともに少しずつ下がっていきます。20代と比べると、50代では1日あたり200~300kcalほど少なくなると言われています。

200~300kcalと聞いてピンとこない方もいるかもしれません。これはおにぎり1個から1個半くらいのカロリーに相当します。つまり、20代と同じものを同じ量食べていると、毎日おにぎり1個分のカロリーが余り続けるということです。

1日200kcalの余剰が1年続くと……計算するのが少し怖くなりますね。でも、これが「食べる量を変えていないのに太った」という現象の正体の一つです。

理由その二:筋肉量が減っている

基礎代謝が下がる最大の原因は、筋肉量の低下です。

筋肉は、脂肪と比べてエネルギーを多く消費する組織です。筋肉量が多ければ多いほど、何もしていなくても多くのカロリーを消費できます。逆に筋肉が減ると、基礎代謝も一緒に下がってしまいます。

人間の筋肉量は、何もしなければ30代から少しずつ減り始め、50代以降は特に加速すると言われています。庭師のように身体を使う仕事をしていても、同じ動きの繰り返しでは使われる筋肉が限られるため、全体的な筋肉量の低下は避けられません。

そして、ここに大きな落とし穴があります。

カロリー制限によるダイエットをすると、脂肪だけでなく筋肉も一緒に落ちてしまうのです。
「食べる量を減らしたら体重が落ちた!」と喜んでいても、その内訳が脂肪より筋肉の方が多かった、ということは珍しくありません。筋肉が落ちると基礎代謝がさらに下がり、同じ食事量でもより太りやすい身体になってしまいます。これがいわゆる「リバウンドしやすい身体」ができあがる仕組みです。

厳しいカロリー制限を頑張れば頑張るほど、かえって太りやすくなる。これを知ったとき、私は過去の自分の努力が少し報われた気がしました。頑張り方が間違っていただけで、頑張ること自体は間違っていなかったのだと。

理由その三:インスリンが効きにくくなっている

少し聞き慣れない言葉かもしれませんが、大切なことなのでわかりやすく説明します。

インスリンとは、血液の中の糖分(血糖)を細胞に取り込む働きをするホルモンです。食事をすると血糖値が上がり、インスリンが分泌されて血糖を細胞に届けます。余った糖分は脂肪として蓄えられます。

50代以降になると、このインスリンが「効きにくく」なってくることがあります。これをインスリン抵抗性と呼びます。

インスリンが効きにくくなると何が起きるかというと、血糖を細胞に取り込むために、より多くのインスリンが必要になります。インスリンには脂肪を蓄える働きもあるため、インスリンが多く分泌されるほど、脂肪がつきやすくなってしまいます。

さらに困ったことに、インスリン抵抗性が高まると、血糖値が上がりやすく下がりにくくなります。食後に眠くなる、疲れやすい、甘いものが無性に食べたくなる……こういった症状に心当たりがある方は、インスリンの働きが少し鈍くなっているサインかもしれません。

つまり、50代・60代の身体は「糖分の処理が苦手になっている」状態にあるのです。若い頃と同じ量の甘いものや炭水化物を食べても、身体への影響がまったく違うということです。

ここまで読んで、暗い気持ちになった方もいるかもしれません。「歳を取ると身体がどんどん不利になるじゃないか」と。

でも、視点を変えてみてください。

基礎代謝が下がっているなら、代謝を下げない食べ方をすればいい。

筋肉が落ちやすいなら、筋肉を落とさない方法で痩せればいい。

インスリンが効きにくいなら、インスリンをあまり使わない食べ方をすればいい。

つまり、50代・60代の身体の特性に合った方法を選べばいいだけです。

20代・30代向けに作られた「カロリーを減らして運動する」というダイエット法が50代に効きにくいのは当然のことです。身体が変わったのに、方法を変えなかっただけ。それだけのことなのです。

身体の仕組みに合った方法を選べば、50代・60代でも必ず結果は出ます。私がその証拠です。

少し、希望のある話をさせてください。

インスリンの働きを改善することは、食事の内容と順番を変えるだけで、ある程度できます。筋肉量は、激しい運動をしなくても、タンパク質を意識して食べることで維持しやすくなります。基礎代謝は、食事の回数やタイミングを工夫することで、下がりすぎるのを防ぐことができます。

どれも、今日から始められることです。

特別な器具もサプリメントも必要ありません。ジムに通わなくていいです。毎朝5時に起きて走らなくていいです。好きな甘いものを完全に断つ必要もありません。

必要なのは、「正しい方向への小さな一歩」だけです。

この章を読んで、まず一つだけやってほしいことがあります。

今日の食事を振り返ってみてください。

何時に食べましたか?何を食べましたか?食べた順番はどうでしたか?

記録しなくていいです。アプリも使わなくていいです。ただ、頭の中で「今日はこんなものを食べたな」と思い出してみてください。

それだけでいいです。

「振り返る習慣」が、すべての変化の出発点になります。何を変えればいいかは、次の章から一つずつ説明していきます。焦らなくて大丈夫です。

あなたはもう、「なぜ痩せられなかったか」の理由を知りました。それだけで、昨日までとは少し違う自分になっています。

第2章|甘党おやじの糖質制限入門 「完全禁止」じゃなくていい

「糖質制限」という言葉を聞いたとき、あなたはどんなイメージを持ちますか?

「ご飯もパンも麺も食べられない、つらい食事制限」

「甘いものは一切禁止、お菓子は見るのも我慢」

「続けられるのは意志の強い人だけ」

こういったイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。

実は私も、最初はまったく同じイメージを持っていました。だから55歳のとき、3日で挫折したのです。「米もパンも甘いものも全部禁止」という極端なやり方を選んでしまったからです。

でも、本当の糖質制限はそんなに厳しいものではありません。

むしろ、「甘いものが好きなおやじ」にこそ向いているやり方が存在します。今日はそれをお伝えします。

「糖質制限」と聞いて、こんな会話を想像した方はいませんか。

職場の同僚に「最近ダイエットしてるんだよね」と話したら、「じゃあご飯食べられないね」と言われる。飲み会で「糖質制限中なんで」と断ると、「そんな食事楽しいの?」と不思議そうな顔をされる。

あるいは家族から「また続かないんじゃないの」と言われて、始める前からやる気が削がれてしまう。

甘いものが好きな方にとって、「糖質制限=甘いものゼロ」という思い込みは、ダイエットを始める前から心を折るのに十分な威力があります。

でも安心してください。この章を読み終わったら、その思い込みはきっと消えています。

そもそも「糖質」ってなんだろう

糖質制限の話をする前に、まず「糖質とは何か」をしっかり理解しておきましょう。ここを知っておくと、これからの話がぐっとわかりやすくなります。

私たちが食べているものは、大きく三つに分けられます。

食べ物の栄養素は「三大栄養素」と呼ばれる三つに分類されます。

糖質(炭水化物)
タンパク質
脂質

この三つが、私たちの身体を動かすエネルギーの源です。

このうち「糖質」は、身体にとって最も素早くエネルギーに変わる栄養素です。ご飯を食べるとすぐに動けるのは、糖質がすばやくエネルギーに変換されるからです。

「糖質」が含まれている食べ物って何?

「糖質=甘いもの」と思っている方も多いのですが、実はそれだけではありません。糖質は私たちの日常的な食事の中に、広く含まれています。

糖質が多く含まれる食べ物を、わかりやすく整理してみます。

■主食系(特に多い)
白米・パン・うどん・そば・パスタ・ラーメン・餅・コーンフレーク

■甘いもの系(当然多い)
砂糖・チョコレート・ケーキ・クッキー・アイスクリーム・ジュース・缶コーヒー(加糖)

■意外と多い系(見落としがち)
じゃがいも・さつまいも・かぼちゃ・にんじん・とうもろこし・れんこん

■調味料系(隠れ糖質)
ケチャップ・みりん・めんつゆ・ソース・市販のドレッシング・焼き肉のたれ

意外と多いと感じませんでしたか?「甘くないのに糖質が多い」食べ物が、日常の食卓にたくさんあることがわかります。

逆に、糖質がほとんど含まれていない食べ物もあります。

■糖質が少ない食べ物
肉・魚・卵・豆腐・チーズ・葉物野菜(レタス、ほうれん草、キャベツなど)・きのこ類・海藻類

これを見ると「肉や魚や卵は食べていいんだ」と気づく方も多いはずです。そうなのです。糖質制限は、これらをしっかり食べながら進めるダイエットです。

糖質を食べると身体の中で何が起きるのか

糖質を食べると、消化されて「ブドウ糖」に変わり、血液の中に入ります。これが「血糖値が上がる」という状態です。

血糖値が上がると、膵臓から「インスリン」というホルモンが分泌されます。インスリンはブドウ糖を細胞に届けてエネルギーとして使わせる、いわば「配達係」のような役割を果たします。

ここまでは問題ありません。問題は、糖質を一度に大量に食べたときです。

糖質を一度にたくさん摂ると、血糖値が急激に上がります。すると膵臓は「大変だ、早く処理しなければ」とインスリンを大量に分泌します。

このインスリンには、余ったブドウ糖を「脂肪」に変えて蓄える働きがあります。つまり、糖質を一度にたくさん食べると、インスリンが大量に出て、余った分がどんどん脂肪に変わってしまうのです。

これが「糖質の食べすぎが太る原因になる」メカニズムです。

しかも、血糖値が急激に上がった後は、インスリンが効きすぎて今度は急激に下がります。血糖値が急に下がると、身体は「エネルギーが足りない!」と感じて、また甘いものを欲しがります。

「ご飯を食べた直後なのになぜかまたお腹が空く」「食後に甘いものが食べたくなる」という経験はありませんか?それはまさに、この血糖値の乱高下が原因です。

甘党の方がなかなか甘いものをやめられないのは、意志が弱いからではなく、この「血糖値の乱高下」が身体に甘いものを欲しがらせているからなのです。

糖質制限の「本当の目的」

ここまで読んで、「やっぱり糖質は全部カットしなきゃいけないのか」と思った方、ちょっと待ってください。

糖質制限の本当の目的は、「糖質をゼロにすること」ではありません。

「血糖値の急激な上昇を防ぐこと」です。

血糖値がゆっくり、穏やかに上がるようにコントロールできれば、インスリンが大量に出ることもなく、脂肪が蓄えられにくくなります。甘いものへの欲求も落ち着いてきます。

では、血糖値をゆっくり上げるにはどうすればいいか。方法は大きく三つあります。

方法その一:糖質の「量」を少し減らす

一度に食べる糖質の量を減らすことで、血糖値の急上昇を防げます。

ここで大切なのは「少し」というところです。「全部なくす」必要はありません。

目安としては、1食あたりの糖質量を20~40g程度に抑える「ゆるロカボ」という考え方があります。ロカボとは「低糖質(Low Carbohydrate)」を日本人向けにアレンジした言葉です。

20~40gがどのくらいかというと、白米なら茶碗に軽く半膳から1膳弱くらいです。「全部やめる」のではなく「少し減らす」。それだけで血糖値の上がり方はかなり穏やかになります。

方法その二:食べる「順番」を変える

これは今日からすぐにできる、最もかんたんな方法です。

食事のとき、最初に何を食べますか?多くの方は、ご飯やパンなど主食から食べ始めるのではないでしょうか。

実はこれが、血糖値を急上昇させる原因の一つです。

空腹の状態でいきなり糖質を食べると、血糖値が一気に上がります。でも、先に野菜や肉・魚・豆腐などを食べてから糖質を食べると、血糖値の上がり方がゆっくりになります。

食べる順番を変えるだけで、食べる量は変わらなくても血糖値の上がり方が変わる。これは医学的にも確認されていることです。

具体的にはこの順番を意識してみてください。

①野菜・海藻・きのこ → ②肉・魚・卵・豆腐 → ③ご飯・パン・麺

難しくはありません。「ご飯は最後まで食べない」と決めるだけです。お味噌汁はどのタイミングで飲んでも構いません。

方法その三:食べる「タイミング」を意識する

同じものを食べても、食べる時間帯によって身体への影響が変わります。

一般的に、朝から夕方にかけては身体がエネルギーを使いやすい時間帯で、夜は脂肪を蓄えやすい時間帯です。つまり、糖質は「できれば昼間に食べる」ほうが太りにくいということです。

夜遅くにラーメンやご飯をたっぷり食べると太りやすいのは、この時間帯の影響も大きいのです。

「昼はしっかり食べて、夜は少し控えめに」という考え方は、この仕組みに合っています。夕食の主食を少し減らすだけで、かなりの効果が期待できます。

甘党でも続けられる理由

「でも、甘いものはどうするの?」

きっとここが一番気になるところですよね。

結論から言います。甘いものは食べていいです。ただし、食べ方を少し工夫します。

たとえば、チョコレートを食べたくなったら、食後に食べましょう。食事で血糖値がある程度上がった後に食べれば、空腹時に食べるよりも血糖値の追加上昇が緩やかになります。

ケーキや和菓子も、「食後のデザートとして少量食べる」という形なら、完全に禁止する必要はありません。問題なのは「空腹時にお菓子だけをドカ食いする」ことです。食事の後に少量楽しむ分には、ダイエットは続けられます。

甘いものが「悪者」なのではありません。食べるタイミングと量と順番を少し意識するだけで、甘いものを楽しみながらでも痩せることができます。

それがこのダイエットの、一番の魅力です。

今日から一つだけやってみること

この章で学んだことを、今日の食事から一つだけ試してみてください。

「食べる順番を変える」

今夜の夕食、いつもご飯から食べていたなら、今日だけは野菜やおかずから先に食べてみてください。ご飯は最後です。食べる量は変えなくて構いません。

たったこれだけです。

献立を変える必要はありません。何かを買いに行く必要もありません。今夜の食卓で、食べる順番を変えるだけでいいのです。

「こんな簡単なことで本当に変わるの?」と思うかもしれません。でも、この小さな一歩が、身体の仕組みを少しずつ変えていきます。続けていくうちに、食後の眠気が減ったり、甘いものへの欲求が少し落ち着いてきたりと、身体の変化を感じる瞬間が必ずやってきます。

まずは今夜、一つだけ。それで十分です。

第3章|今日から変える「朝・昼・夜」の食事設計

「食べる順番を変えるのはわかった。でも、具体的に毎日何を食べればいいの?」

そう思った方、正解です。それがこの章のテーマです。

ダイエットの本やサイトを見ると、やたらと手の込んだレシピが載っていることがあります。「低糖質のブランパンを手作りして」とか「鶏むね肉をハーブで漬け込んで」とか。

読んでいるだけで疲れます。

私は庭師です。仕事から帰ってきたら疲れています。凝った料理を作る気力はありません。買い物に何軒もはしごする時間もありません。そういう「普通のおやじ」が、無理なく続けられる食事設計をお伝えします。

特別な食材は必要ありません。スーパーで普通に売っているもので十分です。

食事のことを考えるとき、こんな悩みはないでしょうか。

「朝はバタバタしていて、ゆっくり食べる時間がない」
「昼は仕事の合間だから、コンビニかお弁当になってしまう」
「夜は疲れていて、作るのが面倒だから簡単なものですませてしまう」

しかも甘党ですから、食後に甘いものが欲しくなる。缶コーヒーやチョコレートが手放せない。夜にアイスを食べながらテレビを見るのが唯一の楽しみ、という方もいるかもしれません。

こういった「普通の生活」の中で無理なく実践できなければ、どんなに理想的な食事設計も絵に描いた餅です。

この章では「理想の食事」ではなく「続けられる食事」をお伝えします。

多くの方の食生活を振り返ると、知らず知らずのうちに「太りやすい食べ方のパターン」にはまっていることがあります。

代表的なパターンを三つ挙げてみます。

パターンその一:朝食を抜く、または甘いものだけ食べる

「朝は食欲がない」「時間がない」という理由で朝食を抜く方は多いです。あるいは菓子パンや甘いジュースだけで済ませてしまう方も。

朝食を抜くと、前夜の夕食から昼食まで15~18時間近く何も食べないことになります。そこに昼食で糖質をドカッと食べると、血糖値が一気に急上昇します。「昼食後に猛烈に眠くなる」という方は、このパターンに当てはまっている可能性が高いです。

また、菓子パンや甘いジュースだけの朝食は、糖質だけを空腹時に摂ることになり、血糖値を急激に上げてしまいます。午前中に甘いものが欲しくなるのも、この影響です。

パターンその二:昼食が炭水化物だけになっている

仕事の合間のランチは、ラーメン・うどん・丼もの・弁当など、炭水化物が中心になりがちです。早く食べられて、安くて、お腹が膨れる。それはわかります。でもこのパターンが続くと、タンパク質が不足して筋肉が落ちやすくなり、午後に強い眠気や甘いもの欲求が出やすくなります。

パターンその三:夜が一番食事の量が多い

朝食を少なく、昼食も手軽にすませ、夜に帰宅してからドカッと食べる。これは多くの働く方に共通するパターンです。しかし第2章でお伝えしたように、夜は身体が脂肪を蓄えやすい時間帯です。一日の中で最も食事量が多い時間帯が夜になっているのは、ダイエット的にはかなり不利な状態です。

この三つのパターンを逆にすれば、それだけで食事設計の基本ができあがります。

朝:タンパク質をしっかり食べる
昼:糖質を一日の中心に持ってくる
夜:糖質を控えめにして、タンパク質と野菜中心に

難しく考えなくて大丈夫です。それぞれ具体的に見ていきましょう。

【朝食】タンパク質ファーストの朝ごはん

朝食の目的は二つです。「血糖値を安定させること」と「筋肉の材料となるタンパク質を補給すること」です。

朝から料理する時間も気力もない、という方がほとんどだと思います。だから朝食はシンプルでいいです。

おすすめの朝食パターン(例)

■パターンA:卵中心の朝食
卵2個(目玉焼きでもゆで卵でもスクランブルエッグでも)+豆腐半丁または納豆1パック+味噌汁1杯。ご飯は食べても食べなくても構いません。食べるなら茶碗に軽く半膳まで。

■パターンB:忙しい朝の最速朝食
ゆで卵2個(前夜に作っておく)+無糖ヨーグルト100g+ブラックコーヒーまたは無糖の緑茶。これだけでもタンパク質は十分に摂れます。

■パターンC:和食派の朝食
焼き魚または鮭の切り身1切れ+卵料理1品+味噌汁+漬物。ご飯は軽く半膳。昔ながらの和定食スタイルは、実は理にかなった朝食です。

■朝食で避けてほしいもの
菓子パン・甘いシリアル・フルーツジュース(果物そのものはOK)・甘い缶コーヒーだけの朝食。これらは糖質だけを空腹時に摂ることになり、血糖値を急上昇させます。「朝からそれしか食べる時間がない」という方は、せめてゆで卵を一つプラスするだけでも変わります。

【昼食】糖質は昼に食べる

「糖質を減らす」と聞くと、ご飯やパンを一切食べてはいけないと思いがちですが、そうではありません。糖質は「食べる時間帯」が重要です。

昼は身体がエネルギーを使いやすい時間帯ですので、一日の中で最も糖質を摂っていい時間帯です。昼食はある程度しっかり食べて構いません。

おすすめの昼食パターン(例)

■コンビニ派の方へ
サラダチキン+サラダ(ドレッシングは控えめに)+おにぎり1個。この組み合わせなら、タンパク質もしっかり摂れて糖質も適度に抑えられます。おにぎりは2個食べたくなるところをまず1個にしてみましょう。

■お弁当派の方へ
自分でお弁当を作る方は、ご飯を少し少なめにして、その分おかず(特にタンパク質系)を多めに入れる工夫をしてみてください。仕出し弁当や市販の弁当の場合は、ご飯を全部食べず少し残す、または野菜やおかずから先に食べる順番を意識するだけで十分です。

■外食派の方へ
定食を選ぶときは、ご飯の量を「少なめ」でお願いする。丼ものよりも定食を選ぶ。ラーメン単品よりも、ラーメン+ゆで卵や唐揚げなどタンパク質をプラスする。これだけで食後の血糖値の上がり方がかなり変わります。

【夕食】夜は「糖質控えめ・タンパク質と野菜中心」に

夕食が、このダイエットの核心です。

夜は身体が脂肪を蓄えやすい時間帯である上に、食後はほとんど動かないため、摂った糖質がエネルギーとして使われにくく脂肪になりやすい状態です。

だからといって「夜は何も食べるな」ということではありません。量を減らしすぎると筋肉が落ちますし、空腹で眠れなくなります。大切なのは「何を食べるか」の内容を変えることです。

■夕食の基本方針
ご飯・パン・麺などの主食を「半量以下」にする。その代わり、タンパク質(肉・魚・卵・豆腐)と野菜をしっかり食べる。これだけです。

おすすめの夕食パターン(例)

■パターンA:お肉メインの夕食
鶏もも肉または豚肉の炒め物+豆腐の味噌汁+キャベツやほうれん草などの野菜料理1品+ご飯は茶碗に軽く半膳。物足りなければ豆腐を一丁追加してください。豆腐は腹持ちが良く、糖質がほとんどありません。

■パターンB:魚メインの夕食
焼き魚または煮魚1切れ+冷奴または湯豆腐+野菜の小鉢1品+味噌汁+ご飯は軽く半膳。和食の定番スタイルで、ご飯を少し減らすだけで十分ダイエット向きの食事になります。

■パターンC:面倒な夜の最速夕食
疲れて料理する気力がない夜もあります。そういうときのために「最速パターン」を用意しておきましょう。豆腐1丁(そのままか電子レンジで温める)+納豆1パック+卵料理1品(目玉焼きまたはゆで卵)+味噌汁。ご飯は食べても半膳まで。これだけでタンパク質はしっかり摂れます。手を抜いた夜があっても、翌日また普通に続ければ問題ありません。

夕食に関する「よくある疑問」

「夜遅く帰ってきたときはどうすればいい?」

仕事が遅くなって帰宅が21時・22時を過ぎてしまうこともありますよね。そういうときは、主食(ご飯・パン・麺)は食べずに、タンパク質と野菜だけにしましょう。豆腐・卵・納豆・鶏むね肉などは手軽に食べられて糖質もほぼゼロです。お腹が空いて眠れないときは、温かい味噌汁や豆腐を追加してください。

「晩酌はどうすればいい?」

お酒については第4章で詳しくお伝えしますが、簡単に言うと「蒸留酒(焼酎・ウイスキー・ハイボール)は糖質がほぼゼロなので比較的OK、ビールや日本酒・甘いチューハイは糖質が多いので控えめに」が基本です。

「こんなに細かく考えながら食事しないといけないの?」と感じた方もいるかもしれません。

でも安心してください。最初は意識する必要がありますが、2週間もすれば習慣になります。

「野菜から食べる」「ご飯は最後に少しだけ」「夜のご飯は半膳」。この三つが当たり前になってしまえば、あとは特に何も考えなくても身体が自然にそう動くようになります。

私自身、今はまったく意識していません。気づいたらそういう食べ方になっているのです。

最初の2週間だけ、少し意識してみてください。そこを越えれば、あとは楽になります。

今日から実践してほしいことを、朝・昼・夜で一つずつ挙げます。全部やろうとしなくていいです。まず「一番できそうなもの」を一つだけ選んでください。

■朝:今日の朝食に卵を一つプラスする
菓子パンだけ、コーヒーだけ、という朝食にゆで卵を一つ足すだけでいいです。前夜にゆでておけば、朝は袋を開けるだけです。

■昼:ご飯またはパンを「いつもより少しだけ」減らす
お弁当のご飯を少し残す。おにぎりを2個から1個にする。それだけでいいです。

■夜:今夜のご飯を茶碗に軽く半膳にする
おかずはそのままで構いません。ご飯だけ半分にしてみてください。物足りなければ豆腐や卵を足してください。

一つだけ選んで、今日やってみてください。三つ全部やる必要はありません。まず一つ。それが続いたら次の一つ。それだけで確実に変わっていきます。

第4章|甘いものとの「賢い付き合い方」大全

正直に言います。

この章が、この記事で一番大切な章かもしれません。

なぜなら、甘党の方がダイエットに挫折する理由のほとんどが「甘いものを我慢できなかったから」だからです。逆に言えば、甘いものとの付き合い方さえ解決できれば、ダイエットの最大の障壁がなくなります。

そしてここで、はっきり宣言させてください。

甘いものは、やめなくていいです。

「え、本当に?」と思いましたか?本当です。ただし、「食べ方」を少し変えます。「やめる」のではなく「賢く食べる」に切り替えるのです。

我慢してストレスをためながら続けるダイエットは、必ずどこかで崩壊します。それは意志が弱いからではなく、人間の身体の仕組みがそうなっているからです。ストレスがかかると、身体は甘いものを強く求めるようになります。禁止すればするほど、食べたくなる。それが人間というものです。

だから「やめる」のではなく「賢く付き合う」。これがこのダイエットの根本的な考え方です。

甘党の方の「あるある」を少し並べてみます。

・仕事の合間に缶コーヒーを飲まないと気合いが入らない。
・食後にチョコレートを一粒つまむのが毎日の楽しみ。
・疲れて帰ってきたら、冷蔵庫のアイスが待っている。
・お茶請けに煎餅や饅頭が出てきたら、断れない。
・コンビニに寄ったら、スイーツコーナーに自然と足が向く。

どうでしょうか。いくつか当てはまりましたか?

これらは「だらしない」のではありません。甘いものを欲しがるのには、ちゃんと理由があります。第2章でお伝えした「血糖値の乱高下」が、身体に甘いものを求めさせているのです。

つまり、甘いものがやめられないのは、ある意味で身体が正直に反応しているだけです。責める必要はありません。ただ、その仕組みを少しだけ上手に利用すれば、甘いものへの欲求は自然と落ち着いてきます。

そして、どうしても食べたいときのための「逃げ道」もちゃんと用意します。完璧にやらなくていいのです。逃げ道があるから、長く続けられます。

甘いものが「太る原因」になるのは、次の三つの食べ方をしているときです。

問題その一:空腹時に甘いものだけ食べる

これが最もまずいパターンです。何も食べていない空腹の状態で甘いものを食べると、糖質が一気に血液に流れ込み、血糖値が急激に上昇します。するとインスリンが大量に分泌され、余った糖質がそのまま脂肪に変わります。

「朝食を食べずに缶コーヒー(加糖)だけで済ませる」「お腹が空いた午後3時にチョコレートを一袋食べる」というのが、このパターンの典型例です。

問題その二:食べる量が多すぎる

甘いものを食後に食べること自体は問題ありません。ただ、「食後だから大丈夫」と思ってケーキを2~3個、チョコレートを半袋、アイスを大盛りで、となると話は別です。食後の血糖値にさらに大量の糖質が加わると、やはり脂肪になりやすくなります。

「少量を楽しむ」か「大量に食べる」かで、身体への影響はまったく変わります。

問題その三:夜遅い時間に食べる

夜、特に就寝前の甘いものは最も脂肪になりやすいタイミングです。夜は身体が脂肪を蓄えるモードになっている上に、食後すぐ横になって寝てしまうと、摂った糖質がエネルギーとしてほとんど使われません。

「夜のアイス」「就寝前のチョコレート」が習慣になっている方は、ここを変えるだけで体重の変化が出てくることがあります。

「賢く食べる」ための5つのルール

では、甘いものとどう付き合えばいいのか。具体的な「賢い食べ方のルール」を五つお伝えします。

■ルール① 食べるなら「食後」に

甘いものを食べるベストタイミングは「食後」です。

食事でタンパク質や野菜をある程度食べた後であれば、多少の糖質が加わっても血糖値の上がり方は緩やかになります。「デザートは食後に」というのは、ダイエット的にも理にかなっているのです。

空腹時に甘いものを食べたくなったら、「まず何か食べてから」を合言葉にしてください。ゆで卵一つでも、豆腐を少しでも食べてから甘いものを食べると、血糖値の急上昇がかなり抑えられます。

■ルール② 量は「少し」に留める

「食べていい」と言われると、つい安心して量が増えてしまいます。でも「少量を楽しむ」という感覚を身につけることが大切です。

目安としては、チョコレートなら2~3粒。ケーキなら1切れ(1個まるごとではなく)。アイスなら小さいサイズ1個。和菓子なら1個。

「もう1個食べたい」と思ったとき、5分だけ待ってみてください。不思議なことに、5分後には「まあいいか」となることが多いです。食欲というのは波のようなもので、ピークをやり過ごすと落ち着くことが多いのです。

■ルール③「何を食べるか」を選ぶ

甘いものにも、ダイエット中に比較的選びやすいものとそうでないものがあります。完全に禁止するのではなく、「より賢い選択をする」という発想です。

▼比較的選びやすい甘いもの

・高カカオチョコレート(カカオ70%以上)
甘さは控えめですが、カカオの風味が強く、少量でも満足感があります。糖質は普通のチョコレートより少なく、食物繊維やポリフェノールも含まれています。最初は少し苦く感じるかもしれませんが、慣れると普通のチョコレートより美味しく感じるようになります。私は今もほぼ毎日食べています。

・ナッツ類(無塩・素焼き)
アーモンド・くるみ・マカダミアナッツなどは、甘くはありませんが「何かつまみたい」という欲求を満たしてくれます。良質な脂質とタンパク質が含まれており、少量でも腹持ちが良いです。コンビニでも簡単に手に入ります。

・無糖ヨーグルト+少量のはちみつ
プレーンヨーグルトに少しだけはちみつを垂らすと、甘みが出て満足感が得られます。ヨーグルトのタンパク質と乳酸菌も摂れて一石二鳥です。砂糖の代わりにはちみつを使うのは、量さえ少なければ血糖値の上昇が比較的緩やかなのでおすすめです。

・焼き芋・さつまいも
「芋は糖質が多いのでは?」と思う方もいるでしょう。確かに糖質は含まれていますが、食物繊維も豊富なため血糖値の上がり方は比較的緩やかです。小さめ半本程度なら、甘いものの代わりとして十分な満足感が得られます。

▼できれば控えめにしたい甘いもの

・加糖の缶コーヒー・ペットボトル飲料
液体の糖質は固体より吸収が早く、血糖値を急上昇させます。しかも飲み物で摂る糖質は「食べた」という満腹感につながりにくいため、気づかないうちに大量の糖質を摂ってしまいます。缶コーヒーは無糖またはブラックに切り替えることが、じわじわと大きな効果をもたらします。

・菓子パン・あんパン・クリームパン
糖質が二重構造になっています。パン生地の糖質に加えて、あんこやクリームの糖質が加わるため、一個食べるだけで相当量の糖質を摂ることになります。どうしても食べたいときは食後の一個まで、という線引きをしておきましょう。

・ケーキ・生菓子の食べすぎ
一切食べてはいけないということではありません。週に一度、誰かと一緒に楽しむケーキは、ダイエットの「ご褒美」として大切にしてください。ただ、毎日の習慣にするのは控えておきましょう。

■ルール④ 飲み物の糖質を見直す

甘いものを食べることより、実は「飲み物の糖質」の方が盲点になっていることが多いです。

缶コーヒー(微糖でも)・スポーツドリンク・フルーツジュース・甘いチューハイ・ビール・日本酒。これらは一本・一杯あたりの糖質量が想像以上に多く、しかも「飲んでいる」という感覚なので糖質を摂っている自覚が持ちにくいのです。

飲み物をブラックコーヒー・無糖のお茶・水・炭酸水に切り替えるだけで、一日の糖質摂取量がかなり変わります。

「コーヒーは砂糖なしでは飲めない」という方は、最初は砂糖の量を半分にするところから始めてください。1週間後にはまた半分に。少しずつ減らしていくと、ある時点から「砂糖なしの方が豆の風味がわかって美味しい」と感じるようになります。これは本当の話です。

■ルール⑤ 「どうしても食べたい日」の逃げ道を作っておく

ダイエット中でも、どうしても甘いものをたくさん食べてしまう日があります。誰かの誕生日ケーキを断れなかった。仕事のストレスで気づいたらチョコレートを一袋食べていた。そういう日は必ずあります。

そんな日のために「翌日のリカバリー方法」を決めておきましょう。

食べすぎた翌日は、次の二つをするだけです。

・水を少し多めに飲む(普段より500ml程度多く)
余分な糖質や塩分を身体の外に出すのを助けます。むくみが出やすい翌日は特に効果的です。

・その日の夕食はタンパク質と野菜だけにする
主食(ご飯・パン・麺)を夕食だけお休みします。翌日の昼からはまた普通に食べて構いません。

「罰則」ではありません。「リセットボタン」です。食べすぎた自分を責めることなく、淡々と翌日を普通に過ごす。これができるかどうかが、ダイエットを長く続けられるかどうかの分かれ目です。

「甘いものをやめなくていい」と聞いて、半信半疑の方もいるでしょう。でも実際に私はこの方法で17kg痩せながら、チョコレートを毎日食べ続けました。

最初の2~3週間で身体の変化が起き始めます。血糖値の乱高下が落ち着いてくると、不思議なことに「甘いものへの異常な欲求」が自然と収まってきます。以前は一袋食べないと気が済まなかったチョコレートが、2~3粒で十分満足できるようになります。

これは我慢しているのではありません。身体が変わったのです。

身体が変わると、欲求も変わります。欲求が変わると、自然に食べる量が変わります。それがさらに身体の変化につながる。この好循環が回り始めたとき、ダイエットは「頑張るもの」から「普通の生活」に変わります。

今日から一つだけ、実践してみてください。

いつも飲んでいる加糖の缶コーヒーまたは甘い飲み物を、一本だけ無糖に替える

全部替える必要はありません。一日のうち一本だけ、無糖またはブラックに替えてみてください。

「コーヒーは甘くないと無理」という方は、今日だけは無糖の緑茶やお茶に替えてみてください。それも嫌なら、いつも2本飲んでいるなら1本にするだけでも構いません。

甘いものをやめるのではなく、「少しだけ賢く選ぶ」ことから始めましょう。

その小さな選択が、1週間後・1ヶ月後の体重の変化につながっています。

第5章|「動かなくていい」は本当か NEAT(日常活動)の力

この記事のタイトルに「運動なし」と書きました。

「運動なしで本当に痩せられるの?」と思いながら読んでくださっている方も、きっといるはずです。その疑問に、この章でしっかりお答えします。

結論から言います。

ジムに通う必要はありません。ジョギングをする必要もありません。筋トレをする必要もありません。

ただし、「まったく身体を動かさなくていい」とは少し違います。

「運動」と「身体を動かすこと」は、実は別物です。この違いを理解すると、「運動が続かない自分」を責める必要がなくなります。そして「これならできる」という方法が、日常生活の中にたくさん見つかります。

私は庭師ですから、仕事中はそれなりに身体を動かしています。木を剪定したり、土を掘ったり、重い鉢を運んだり。傍から見れば「毎日運動しているようなもの」に見えるかもしれません。

でも、太っていました。

なぜか。同じ動きの繰り返しだったからです。庭師の仕事で使う筋肉は限られていますし、「有酸素運動」として身体全体を動かすことにはなっていませんでした。「身体を使っているから大丈夫」という思い込みが、長い間私の目を曇らせていました。

一方で、50代に入って膝を痛めてからジョギングをやめました。走れなくなったとき「もう運動できない、どうせ痩せられない」と半ば諦めていました。

でも実際には、ジョギングをやめた後でも、食事を変えることと「日常の小さな動き」を意識することで、17kg痩せることができました。

「運動しなければ痩せられない」という思い込みは、必ずしも正しくないのです。

膝が痛い方、腰が悪い方、仕事で疲れて帰ってきてから運動する気力がない方。そういった方にこそ、この章を読んでいただきたいと思います。

まず一つ、大切なことをお伝えします。

私たちが一日に消費するカロリーは、大きく四つに分けられます。

①基礎代謝
何もしなくても、生きているだけで消費されるカロリーです。呼吸・心拍・体温維持などに使われます。一日の消費カロリー全体の約60~70%を占めます。

②食事誘発性体熱産生(DIT)
食べ物を消化・吸収するときに使われるカロリーです。全体の約10%程度です。

③運動による消費(EX)
いわゆる「運動」で消費されるカロリーです。ジョギング・筋トレ・スポーツなどがここに含まれます。

④NEAT(非運動性活動熱産生)
これが今日の主役です。NEATとは「Non-Exercise Activity Thermogenesis」の略で、日本語にすると「運動以外の日常活動によるカロリー消費」です。歩く、立つ、階段を上る、家事をする、買い物をする、姿勢を保つ、身振り手振りで話す。これらすべてが「NEAT」に含まれます。

そして驚くべきことが一つあります。ジムでの運動(EX)が一日の消費カロリー全体に占める割合は、実はわずか5%前後に過ぎません。

一方でNEATは、人によっては一日の消費カロリー全体の15~30%を占めることがあります。つまり、ジムで一生懸命トレーニングするよりも、日常生活の中でこまめに身体を動かす方が、トータルの消費カロリーは大きくなることがあるのです。

「週3回ジムに行っているのになかなか痩せない」という方がいる一方で、「特に運動していないのに太らない」という方がいるのは、このNEATの差が大きく影響していることがあります。

ジムに行く時間と気力をしぼり出して週2~3回頑張るよりも、毎日の生活の中でNEATを少しずつ増やす方が、50代・60代には現実的で続けやすい方法なのです。

「運動しなければいけない」から「日常を少し変える」へ

NEATを増やすために必要なことは、「特別な運動を始めること」ではありません。今の日常生活の中に、少しだけ「動く選択」を増やすだけです。

意識するポイントは三つです。

「座る時間を減らす」
「立つ・歩く機会を増やす」
「ちょっとした移動を遠回りにする」

これだけです。難しいことは何もありません。

具体的にどういうことか、「NEATを増やす日常の工夫リスト」を見てみましょう。

NEATを増やす日常の工夫リスト

【移動に関すること】

・エレベーター・エスカレーターの代わりに階段を使う
これが最もシンプルで効果的なNEATアップの方法です。2~3階程度なら階段を使いましょう。膝が痛い方は無理せず、上りだけ階段にするだけでも十分です。

・車を少し遠くに停める
買い物や仕事で車を使う方は、目的地から少し離れた場所に停めて歩く距離を増やしましょう。「遠くしか停められなかった」をラッキーと思うくらいの気持ちで。

・一駅分歩く
電車やバスを使う方は、一駅だけ歩いてみましょう。慣れてきたら二駅にしても構いませんが、無理に増やす必要はありません。

・用事は「まとめてやらない」
家の中でも、「ついでに全部持っていこう」とまとめて動くのではなく、何度かに分けて往復するようにします。面倒に思えますが、これが積み重なるとかなりの歩数になります。

【仕事・家事に関すること】

・電話やオンライン会議中は立って話す
座ったまま話すのと立って話すのでは、消費カロリーが変わります。立ちながら少し歩き回れればさらによいです。難しければ、電話中だけでも立つようにしてみてください。

・テレビのCM中に立ち上がる
夜、テレビを見ながらソファでくつろいでいるとき、CMが入ったら立ち上がりましょう。台所でコップを洗う、洗濯物を畳む、軽くその場で足踏みをする。何でも構いません。「CM=動くタイミング」と決めておくと、習慣になりやすいです。

・家事を「丁寧に」やる
掃除機をかけるとき、いつもより少し広い範囲を丁寧にかける。台所仕事を立ってしっかりやる。庭の草むしりをする。家事そのものが立派なNEATになります。

・ゴミ出しを遠回りで行く
ゴミ捨て場まで最短距離で行くのではなく、ちょっと遠回りして帰ってくる。たった数分ですが、毎日続ければ積み重なります。

【座り方・立ち方に関すること】

・食後に少し歩く
食後10分程度、近所をゆっくり散歩するだけで、食後の血糖値上昇を緩やかにする効果があると言われています。激しく走る必要はありません。ゆっくり歩くだけで十分です。夜の食後散歩は、血糖値のコントロールにも睡眠の質の向上にもつながります。

・姿勢を意識する
座っているときに背筋を伸ばすだけで、体幹の筋肉が使われます。消費カロリーとしては微量ですが、姿勢がよくなると見た目が引き締まり、腰痛の予防にもなります。「背筋を伸ばす」を1日に何度か意識するだけで十分です。

・長時間座り続けない
デスクワークや車の運転など、長時間座り続ける機会が多い方は、1時間に1回は立ち上がって少し動くことを意識しましょう。立ち上がって水を一杯飲みに行くだけでも構いません。

NEATの効果はどのくらいあるの?

「こんな小さなことで本当に変わるの?」と思う方のために、少し具体的な数字をお見せします。

たとえば、こんな積み重ねを一日に行った場合を考えてみましょう。

エレベーターの代わりに階段を使う(往復)+食後に10分歩く+家の中の用事を細かく分けて動く+テレビのCM中に立ち上がる。

これらを合計すると、何もしない日と比べて1日あたり150~300kcal程度の差が生まれることがあります。

1日200kcalの差が30日続くと、6,000kcalの差になります。体脂肪1kgを消費するのに必要なカロリーはおよそ7,200kcalと言われていますから、毎月およそ0.8kg分の脂肪消費に相当します。

「たったそれだけ?」と思うかもしれません。でも考えてみてください。特別な運動を何もしなくても、日常の小さな選択を変えるだけで、1年間で約10kgの脂肪消費につながる計算です。

しかも、NEATは「続けること」に特別な意志力が要りません。ジムに行くには「よし、行くぞ」という気合いが必要ですが、階段を使うことや食後に少し歩くことは、習慣になってしまえば意識すらしなくなります。

続けられることが、何より大切なのです。

■膝や腰が痛い方へ
「歩くのも膝が痛くてきつい」という方もいるかもしれません。
そういった方には、座ったままでできるNEATもあります。

■座ったまま足踏みをする
椅子に座ったまま、足を交互に上げ下げします。テレビを見ながらでもできます。
座ったまま背筋を伸ばしてゆっくり呼吸する
深呼吸をするだけで体幹の筋肉が使われます。腹式呼吸を意識しながら、ゆっくり息を吸って吐く。

■腕をゆっくり回す・肩を動かす
肩こりの解消にもなり、上半身の血行を促します。
身体に痛みや不安がある方は、まずかかりつけの医師に相談してから動くようにしてください。無理は禁物です。できる範囲で、少しずつ。それが正解です。

「運動しなければ痩せられない」という思い込みを、ぜひ手放してください。ジムに通えない、走れない、忙しくて時間がない。そういった事情を抱えた方でも、日常の中にNEATを少しずつ取り入れていくことで、身体は確実に変わっていきます。

私自身、膝の痛みでジョギングをやめてから、ジムにも通わず、特別な運動は何もしていません。それでも17kg痩せました。食事の改善がメインでしたが、日常の中で意識的に動くことを少しずつ増やしたことも、確実に助けになりました。

「運動ができない自分」を責める必要はありません。今日から「日常の中で少しだけ動く選択をする自分」に変わるだけでいいのです。

今日から一つだけ、選んで実践してみてください。

リストの中から、自分が「これならできそうだ」と思うものを一つだけ選んでください。

・今日の夕食後、10分だけ近所をゆっくり歩く
・明日、エレベーターの代わりに階段を使う
・今夜のテレビのCM中に、一度だけ立ち上がる
・明日の買い物で、駐車場の少し遠い場所に停める

全部やろうとしなくていいです。一つだけ。

その一つが習慣になったら、また次の一つを選べばいいです。NEATは「積み重ね」ですから、一つひとつは小さくても、続けることで大きな力になります。

「今日、一つだけ動く選択をした」。それだけで、今日のあなたは昨日よりも少し前に進んでいます。

第6章|挫折しない「仕組み化」と心のメンテナンス

ここまで読んでくださったあなたに、正直に言わなければならないことがあります。

このダイエット、必ずどこかで「壁」にぶつかります。

体重が思うように落ちない時期が来ます。食べすぎてしまう日が来ます。「もうやめてしまおうか」と思う夜が来ます。それは意志が弱いからでも、やり方が間違っているからでもありません。ダイエットをしている人間なら、誰もが通る道です。

問題は「壁にぶつかること」ではありません。「壁にぶつかったときにどうするか」が、すべてを決めます。

この章では、その「壁」の正体を明らかにした上で、挫折せずに続けるための「仕組み」と「心の整え方」をお伝えします。根性論は一切ありません。仕組みで乗り越えます。

ダイエットを始めて最初の1~2週間は、わりとうまくいくことが多いです。

食べ方を少し変えただけで体重が落ち始め、「これは本物だ」という手応えを感じます。身体が少し軽くなった気がして、気分も上がります。

ところが3~4週間を過ぎたあたりから、急に体重が動かなくなることがあります。

昨日と同じものを食べて、昨日と同じように過ごしたのに、体重計の数字がぴたりと止まる。それどころか、少し増えることさえあります。

「何かやり方を間違えたのだろうか」「もう限界なのだろうか」「自分の身体はダイエットできない体質なのだろうか」

そんな気持ちになって、ある日の夕食でやけ食いをしてしまう。翌朝、体重計に乗って後悔する。そして「もういいや」と投げ出してしまう。

このパターン、経験したことはありませんか?

私は何度も経験しました。でも今は、このパターンに陥らない「仕組み」を持っています。仕組みがあれば、気持ちが折れそうなときでも、淡々と続けることができます。

まず、ダイエット中に起きる「壁」の正体を理解しておきましょう。大きく三つあります。

壁その一:停滞期

ダイエットを始めてしばらくすると、体重がまったく動かない時期が必ずやってきます。これを「停滞期」と呼びます。

停滞期が起きる理由は、身体の「ホメオスタシス(恒常性)」という機能にあります。

ホメオスタシスとは、身体を一定の状態に保とうとする機能です。体温が上がりすぎたら汗をかいて冷やす、血糖値が上がりすぎたらインスリンで下げる、といった調整機能のことです。

ダイエットで体重が減ってくると、身体は「このままでは生命の危機だ」と判断して、エネルギーの消費を抑えて体重を維持しようとします。食事を減らしても、身体がその少ない食事に慣れて、消費カロリーを自動的に下げてしまうのです。

つまり停滞期は、あなたの身体が正常に機能している証拠です。やり方が間違っているわけでも、体質のせいでもありません。

停滞期は一般的に2~4週間程度で終わります。そのまま続けていれば、また体重は動き始めます。ここで諦めてしまうのが、最ももったいないパターンです。

壁その二:食べすぎてしまう日

どんなに気をつけていても、食べすぎてしまう日は必ずあります。

仕事の付き合いで飲み会があった。家族の誕生日でケーキを食べた。ストレスが溜まってつい甘いものを食べすぎた。旅行先で美味しいものをたくさん食べた。

これらは「失敗」ではありません。人間として当然のことです。

問題は食べすぎた事実ではなく、その後の「自己嫌悪」です。「せっかくここまで頑張ったのに全部台無しだ」「どうせ自分にはダイエットなんて無理だ」という気持ちが、本当の意味での挫折につながります。

食べすぎた翌日に正しい対処をすれば、ダイエットは続きます。自己嫌悪に陥って投げ出せば、そこで終わりです。

壁その三:モチベーションの低下

最初はやる気に満ちていても、時間が経つにつれてモチベーションは必ず下がります。これも人間として当然のことです。

「なんで自分だけこんな我慢をしなければならないのか」「もう面倒くさい」「少しくらいいいじゃないか」という気持ちが出てきたとき、モチベーションだけで乗り越えようとするのは無理があります。

モチベーションは「あれば助かるもの」ですが、「なくても続く仕組み」を作ることが本当に大切なのです。

仕組みで続ける、三つの設計

では、どうすれば「壁」を乗り越えて続けられるのでしょうか。答えは「仕組み化」です。気合いや根性に頼らず、仕組みで続けられるようにする。具体的に三つの設計をお伝えします。

■仕組み① 体重は「毎日測らない」

「ダイエット中は毎日体重を測るべき」という意見もありますが、私は反対です。

毎日体重を測ると、日々の小さな増減に一喜一憂してしまいます。前日より0.5kg増えていただけで「失敗した」と感じ、やる気を失いやすくなります。

実は体重は、食べたものの重さ・水分量・排泄のタイミングなどによって、毎日1~2kg程度は普通に変動します。前日の夕食が少し塩辛かっただけで、翌朝の体重は増えて見えます。これはむくみ(水分の蓄積)であって、脂肪が増えたわけではありません。

おすすめは「週に一回、同じ条件で測る」です。

曜日・時間・条件を固定しましょう。たとえば「毎週月曜日の朝、起き抜けにトイレを済ませてから測る」と決めておく。この数字だけを記録して、週単位の変化を見ます。

1週間で0.2~0.5kgでも減っていれば、順調です。1週間変わらなくても、2週間続けて変わらなければ次の手を考える。そのくらいの長い目で見ることが大切です。

■仕組み② 「食べすぎた翌日」のリカバリールーティン

食べすぎてしまった翌日の対処法を、あらかじめ決めておきましょう。「決めておく」ことが重要です。「どうしよう」と考える必要がなければ、自己嫌悪に陥る時間も減ります。

私が実践しているリカバリールーティンはこれだけです。

・朝起きたらコップ一杯の水を飲む
身体の余分な塩分や糖分を排出するのを助けます。

・その日の朝食と昼食はいつも通り食べる
絶食したり極端に食事を減らしたりしてはいけません。翌日に極端に減らすと、身体がさらに省エネモードに入り、かえって太りやすくなります。

・その日の夕食だけ、主食(ご飯・パン・麺)をお休みする
夕食はタンパク質(肉・魚・卵・豆腐)と野菜だけにします。翌日の昼からはまた普通に食べて構いません。

・体重計には乗らない
食べすぎた翌日は体重が増えて見えます。これはむくみや胃の内容物の重さがほとんどです。見て落ち込むだけですから、その日は乗らなくていいです。

・「今日からまたやり直せばいい」と声に出して言う
少し恥ずかしいかもしれませんが、声に出すことで気持ちが切り替わります。「リセットボタンを押した」というイメージで、翌日からまた淡々と続けましょう。

食べすぎた自分を責める必要はまったくありません。一日や二日食べすぎたところで、1週間・1ヶ月単位の流れが正しければ、ダイエットは確実に進んでいます。

■仕組み③ 「記録」をシンプルに続ける

ダイエットの記録というと、カロリー計算や食事の写真を毎食撮るなど、面倒なイメージがあるかもしれません。でも、そんなに複雑にする必要はありません。

私がやっていたのは、たった一つです。

毎週一回、体重を手帳かスマートフォンのメモに書き残す。

それだけです。日付と体重の数字だけ。3ヶ月分貯まると、グラフを描かなくても「確実に下がってきている」という流れが見えます。この「流れが見える」ことが、続けるための大きな力になります。

停滞期で体重が動かない週が続いても、3ヶ月前の数字と比べると明らかに減っている。その事実が「続けていれば必ず動く」という確信につながります。

もう少し記録したい方は、週に一回「今週よかったこと」を一行だけ書き加えてみてください。「今週は夕食のご飯を毎日半膳にできた」「今週は食後に3回散歩できた」といった小さな成功体験を記録することで、自己肯定感が育まれます。

停滞期を乗り越えるための「ちょい足し作戦」

停滞期が2週間以上続くと、さすがに不安になってきます。そういうときのために「ちょい足し作戦」をご紹介します。

停滞期は身体が「今の状態に慣れてしまった」ことが原因ですから、身体に小さな変化を与えてあげることで、また動き出すことがあります。

・タンパク質を少し増やす
卵をもう一個、豆腐をもう半丁、鶏むね肉をもう一切れ。タンパク質は消化に多くのエネルギーを使うため、摂取量を少し増やすだけで消費カロリーが上がることがあります。しかも筋肉の維持にも役立ちます。

・水を少し多めに飲む
水分が不足すると代謝が落ちます。普段より一日500ml程度多く飲んでみましょう。お茶や水で構いません。甘い飲み物はNGです。

・食事の間隔を少し変えてみる
いつも3食の方は、昼食を少し早めにする、夕食を少し早めにするなど、食べるタイミングを少しだけ変えてみましょう。身体のリズムに変化を与えることで、停滞が打破されることがあります。

・第5章のNEATを一つだけ増やす
階段を使う、食後に少し歩く。日常の動きを一つだけ追加してみましょう。

これらのどれか一つを試してみてください。停滞期は必ず終わります。「もう少しだけ続けてみよう」という気持ちを持ち続けることが、何より大切です。

ここで、少し振り返ってみましょう。

あなたはすでにこの記事を第6章まで読んでくださいました。それだけで、今日のあなたは昨日よりも確実に「痩せる知識」が増えています。

ダイエットは、知識が土台です。正しい知識があれば、正しい方向に進めます。正しい方向に進んでいれば、時間はかかっても必ず結果は出ます。

停滞期が来ても、食べすぎた日があっても、やる気が出ない週があっても、「方向さえ間違えなければ大丈夫」という確信を持ってください。

私は57歳から始めて、58歳で17kg痩せました。決して順調ではありませんでした。3週間体重が動かない時期もありました。飲み会が続いて一時的に増えた時期もありました。それでも続けられたのは、「仕組み」があったからです。

あなたにも、同じことができます。

この章を読んで、今日一つだけやってほしいことがあります。

「食べすぎた翌日のリカバリールーティン」を、今のうちに決めておいてください。

まだ食べすぎていなくても、今のうちに決めておくのです。「もし食べすぎたら、翌日はこうする」というルールを、頭の中で決めておく。できれば手帳やスマートフォンのメモに書き残しておく。

備えがあれば、いざというときに慌てません。慌てなければ、自己嫌悪に陥りません。自己嫌悪に陥らなければ、続けられます。

「続けること」が、このダイエットの最大の武器です。特別なことは何もいりません。ただ、やめなければいい。それだけで、あなたの身体は必ず変わります。

終章|おわりに 今日から、あなたがおやじダイエットの主人公だ

振り返り

長い記事を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。

序文から読み続けてくださった方は、すでにかなりの「ダイエットの知識」を手に入れています。ここで一度、この記事でお伝えしてきたことを振り返っておきましょう。

■第1章では「なぜ今まで痩せられなかったのか」をお伝えしました。
痩せられなかったのは意志が弱いからではありません。50代・60代の身体には、基礎代謝の低下・筋肉量の減少・インスリン抵抗性の上昇という三つの変化が起きています。その身体の変化に合った方法を選んでいなかっただけです。方法が変われば、結果は変わります。

■第2章では「糖質制限とは何か」をお伝えしました。
糖質制限は「甘いものを完全に禁止すること」ではありません。血糖値の急激な上昇を防ぐために、糖質を「減らしすぎず、増やしすぎず」にコントロールすることです。食べる量・順番・タイミングを少し変えるだけで、甘いものをやめなくても血糖値は穏やかにコントロールできます。

■第3章では「朝・昼・夜の食事設計」をお伝えしました。
朝はタンパク質をしっかり摂る。昼は一日の中で最も糖質を摂っていい時間帯。夜は糖質を控えめにして、タンパク質と野菜中心に。この三つを意識するだけで、食事全体の質が大きく変わります。特別な食材も手の込んだ料理も必要ありません。

■第4章では「甘いものとの賢い付き合い方」をお伝えしました。
食べるなら食後に、量は少しに留める、高カカオチョコレートやナッツを賢く選ぶ、飲み物の糖質を見直す、そして「どうしても食べすぎた日」の逃げ道を作っておく。甘いものを「やめる」のではなく「賢く付き合う」ことで、ダイエットは長く続けられます。

■第5章では「NEATの力」をお伝えしました。
ジムも筋トレもジョギングも必要ありません。日常生活の中で「動く選択」を少しずつ増やすことで、特別な運動をしなくてもカロリー消費は確実に増えます。階段を使う・食後に少し歩く・テレビのCM中に立ち上がる。その積み重ねが、1年後の身体を変えます。

■第6章では「挫折しない仕組み化」をお伝えしました。
体重は週一回だけ測る。食べすぎた翌日のリカバリールーティンをあらかじめ決めておく。記録はシンプルに週一回の体重だけ。停滞期は身体が正常に機能している証拠であり、必ず終わります。モチベーションに頼らず、仕組みで続けることが最大の武器です。

あなたへ伝えたいこと

この記事を書きながら、ずっと思っていたことがあります。

ダイエットの情報は、世の中にあふれています。テレビを付ければダイエット特集、ネットを開けば「〇〇するだけで痩せる」という広告が並んでいます。でもその情報のほとんどは、20代・30代の若い身体を前提にしているか、あるいは極端に厳しい制限を課すものばかりです。

50代・60代の、働いてきた身体を持つおやじたちのための、本当に続けられるダイエットの情報が、あまりにも少ないと感じていました。

膝が痛くて走れない。仕事から帰ると疲れていて料理する気力がない。甘いものだけは手放せない。そういった「普通のおやじ」の現実に寄り添った方法が、もっとあっていいはずだと思っていました。

だから、この記事を書きました。

私は医師でも栄養士でも専門家でもありません。ただの58歳の庭師のおやじです。でも、だからこそ書けることがあると信じました。難しい理論よりも、実際にやってみてうまくいったことを、同じ世代の仲間に伝えたかったのです。

ダイエットの「本当のゴール」について

ここで少し、大切なことをお伝えさせてください。

ダイエットのゴールは「体重の数字を減らすこと」ではないと、私は思っています。

体重が減ることはもちろん嬉しいことです。でも、本当に嬉しかったのは別のことでした。

朝起きたときに、身体が軽いと感じること。仕事中に疲れにくくなったこと。階段を上がっても息が切れなくなったこと。健康診断の数値が改善されて、お医者さんから「いいですね」と言われたこと。ズボンのウエストに余裕ができて、何年もタンスにしまっていたシャツが着られるようになったこと。

そして何より、「自分はやればできる」という小さな自信が戻ってきたことです。

何度ダイエットに失敗しても、また挑戦して結果を出せた。その経験は、体重の数字以上に大切なものを私に与えてくれました。

あなたにも、その感覚を味わってほしいのです。

今日からの「一つだけ」

この記事を読んで、「全部やらなければ」と思った方がいるかもしれません。でも、そう思う必要はまったくありません。

第2章から第6章まで、それぞれの章の最後に「今日から一つだけやってほしいこと」を書いてきました。全部で五つあります。でも今日は、そのうちの「一つだけ」を選んでください。

「今夜の夕食で、ご飯を茶碗に軽く半膳にする」

これだけでいいです。

おかずはそのままで構いません。家族と同じ料理を食べていいです。食べる順番を変えなくても今日はいいです。

ただ、ご飯だけ半膳にする。

それだけで、今日のあなたのダイエットは始まっています。たった一口分のご飯を減らした瞬間から、あなたの身体への接し方が変わり始めます。

最後に

ダイエットには、魔法の方法も近道もありません。

でも「正しい方向への小さな一歩を、やめずに続けること」は、どんな魔法よりも確かな力を持っています。

急がなくていいです。完璧にやらなくていいです。食べすぎた日があっても、体重が動かない週があっても、やる気が出ない朝があっても、それは普通のことです。人間だから当然です。

ただ、やめないでください。

一日くらいサボっても大丈夫です。一週間うまくいかなくても大丈夫です。また次の日から、一つだけやればいいのです。

57歳から始めたズボラな庭師のおやじでも、17kg痩せて20代のときの体重に戻ることができました。健康診断の数値が改善されました。何年も着られなかった服が着られるようになりました。朝が気持ちよくなりました。

あなたにも、必ずできます。

この記事が、あなたの「最初の一歩」のきっかけになれたなら、これ以上嬉しいことはありません。

今日の夜ごはん、ご飯を半膳にするだけでいいです。それだけで、あなたのダイエットはもう始まっています。

一緒に頑張りましょう。

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